gitでrevertしたら再revertが必要な例とその理由

2019-09-04

こちらの記事を読んで、「何が起きるか」はわかったけど「なぜこうなるか」がすぐに分からなかったのでメモ。

以下の例を考える。

master ブランチから dev ブランチを切った。
dev ブランチで b.txt を追加してコミットを積んだ。
master ブランチで c.txt を追加してコミットを積んだ。
master ブランチに dev ブランチをマージした。
dev ブランチでの変更点に不具合があったことが判明し、master で dev のマージコミットを revert した。
- 6589fe9 (HEAD -> master) Revert “Merge branch ‘dev’”
- c7e7528 Merge branch ‘dev’ |\ | * 30f185a (dev) added b.txt
- | 5169671 added c.txt |/
- 18f28e9 added a.txt

ここでマージ後の master がどうなっているかというと…

% git checkout master % ls a.txt c.txt d.txt

当初 dev ブランチで追加した b.txt が見当たらない。

上記の commit 1 と commit 2 をマージするときに、マージベースは commit 3 となる。
commit 3 から commit 1 にかけての差分は「d.txt を追加した」こと
commit 3 から commit 2 にかけての差分は「なし」(b.txt が追加され、削除された)
commit 3 では a.txt, b.txt が存在したので、それに上記 2 つの差分を足して実現するのは、a.txt, b.txt, d.txt が存在する状態

いずれにせよ revert 以前の内容が必要なら、revert を revert すべし。

こうすれば、当初 dev ブランチで作成した b.txt も最終的に master ブランチに残る。

% git checkout master % ls a.txt b.txt c.txt d.txt

この方法でも、当初 dev ブランチで作成した b.txt が最終的に master ブランチに残る。

% git checkout master % ls a.txt b.txt c.txt d.txt